2016年8月16日火曜日

済みません と 有難う

先日、長年稽古している生徒さんを嗜める場面がありました。

同じ間違いを繰り返してしまい、「すいません」を連呼して恐縮してしまう彼女。
引っ込んだ眼の光が、再び出てくる為には、彼女自身の、発想の転換が必要だと思いました。
...

伊「あのね、すいません。では済まないような深刻な場面を想定して、訓練していたとして、失敗したなら、誰に向かって済まなく思うべきなのかな??」

徒「・・・・」

伊「それは、そこで死んじゃうかもしれない自分に対してであって、漫画じゃないんだから『師匠・・・済みません・・・未熟でした』なんっつって死ぬわけないでしょ(笑)さすらいの武芸者ならまだしも」

徒「そうですが・・・」

伊「たとえば今日一日(すいません)って何回云いましたか?たぶん30回は言ってると思うよ。そんなに恐縮されたら教えてるこっちも、道場の雰囲気も(こちらこそすいません)になっちゃう。」

徒「では、どういったらいいのですか?」

伊「ぼくは(すいません)の代わりに(有難うございます)が良いと思いますよ。自分の不足を指摘してくれてるんだし、30回(ありがとう)を言っててごらんよ、自然と道場の雰囲気まで良くなってくると思わない?」

そこで彼女の顔が明るくなるのが解りました。


戦後の学校教育では平均到達地点を、誰でもできるところに引き下げてゆく(平等化)が奨められてきたように思えます。
だからそのラインを越えられない時は(くやしい)というよりも〈面目ない)となってしまいがちなのではないでしょうか。
先生もその機で教えますから(こんなことも解らんのか~!)と、どうしてもなってしまう。


武術は命を守る、という前提で行っています。

はじめの一歩から、基準の設定が違い、求められる認識や受け取り方が違います。
知っていたから命が守れた、という技術を学んでいるわけですから(ありがとう)が相応しいと、私は思います。

先生がぶれていないのだったならば、生徒さんはそれなりに変わってくるだろうし、変わらなければ、残念ながらその場の強度にマッチしなかった、ということになる。

でも、そんなだけでは冷たい関係になっちゃうのも嫌なので、生徒さんの認識を口八丁手八丁、崩していきたく思っています。

ただ、(ありがとう)を言うくらいなら(すいません)といった方が楽、という人も、増えてきている気はします。哀しいことではありますね。)

2016年8月11日木曜日

吾妻流『躰轉』

躰轉一つとっても段階があります。

①寝そべって片足の蹴りだけで反転する。

②上半身を反転させつつ、下半身は逆に蹴り正座で着地。

③上記の動きに背筋の伸展を加え、立膝で着地。

④立膝で着地するときに反転して再び伏せる。




昔の体術(少なくとも吾妻地方の)にはこんな身体使いが活かされていたらしい・・・

なぜ(らしい)というのかと言いますと、我が家で行われていたこういった(変な)身体遊びは、武芸躰術うんぬんという範疇では認識されていませんでしたし、これが活かされた武技という形で学んだことがないからです。


中国武術(長拳基本・蟷螂拳・峨眉派・八卦掌・形意拳など)の身体使いも、せんじ詰めればこういった奇正反転の動作というのがことのほか重要だということが、今だからこそ解ってきましたが、以前はこれとそれとの溝が埋まらず、また今より体重が20キロ以上も有ったので、再現も諦めておりましたもので・・・(*´Д`)タハハ・・・


でも、ようやっとこういった躰術と、伝統的な柔術や拳法の動作に関連性が見えてきました。「あ!これって武術の稽古だったんかい!?」みたいな感じです。

「おう!この転身を用いてじゃないとできない動作があるじゃあねえか!!」みたいな(笑)(例:丸身抜など)いまさらですが・・・


それだからこそ、子供たちにも躰術遊びを通じて、自己防衛やサバイバル能力の養成などをしていけるのではないかなあ・・・と、実感を以て考えられるのです。

2016年8月8日月曜日

体術関係、イベント目白押しです!!

忙しい~う~〜んなんて言ってるうちにもう8月!

これからさき、ドトーの躰術祭りに突入です(@_@;)

イベントが目白押しです。
どれも躰術に特化した、興味深いものです。
ご都合宜しい方は、ぜひ!!

①8月14日、伝統体術技法とその術理
https://www.facebook.com/events/197274117341713/
②8月21日、吾妻流忍術体験、大人と子供でスクーリング!
https://www.facebook.com/events/197274117341713/
③同日午後から夜、太和躰術協会、合同稽古会と暑気払い
https://www.facebook.com/events/1063264107102980/
④9月11日、第2回『武扇』セミナー
https://www.facebook.com/events/319668555034296/


           
伝統体術の伝道師として、死なない程度にがんばるぜ!!